今日の北本自然観察公園〜公園日記〜
【2025年12月10日(水)】
- 標柱12番の林沿いの枝に引っ掛かっていた落ち葉。そこに付いていた何か。最初は虫が反り返っているように見えましたが、正体はリンゴコブガの幼虫でした(写真)。本来この時期は繭になっているはずなので、おそらくは菌によって繭になる前に命を終えたのだと思われます。脱皮をするたびに、自分の頭部の上に頭部の殻を積み上げるという、変わった習性を持ったケムシです。
- 清々しい青空の穏やかな一日になりました。標柱9番ではウラナミシジミが翅を太陽に向けて日光浴。また、地蔵口の近くではベニシジミが飛んでいました。
- ★野鳥情報★ 標柱19番付近にルリビタキがいました。

【2025年12月9日(火)】

- ボランティアのみなさまとの園内管理作業で竹林管理を実施。年末恒例のイベント「竹を切ろう 門松づくり」の事前準備として、林床の下草刈りと枯れ竹の整理をしました。気まぐれに寒風が吹くなか、ノイバラを始めとするトゲのある植物に注意を払いつつ作業。特に乾いて固くなった枯れ竹は、切るのに一苦労でした。ご協力ありがとうございました。
- 12月だというのに、めだかのT字路周辺の水辺を10匹ほどのアキアカネが飛び回り、そのうちの数匹は産卵していました。本種を含むアカネ属の仲間の多くは、トンボ類のとしては珍しく幼虫(ヤゴ)ではなく卵越冬。翌春に孵化します。そして、その約3ヶ月後には新成虫となって飛び立ってゆくのです。
- ★野鳥情報★ 標柱10〜11番間にアカゲラがいました。

【2025年12月7日(日)】

- 風もなく穏やかな青空のもと、ステップアップ写真講座「黄葉と構図えらび」を開催しました(写真)。色づいたコナラの葉や標柱10〜11番のトネアザミの綿毛を被写体に、光線のとらえ方や構図での見せ方を実践形式でレクチャー。ケヤキやエノキの樹形を生かした撮影術では、スマートフォンのズーム機能を使った撮影のコツについても紹介しました。
- 今年はアシナガバチの巣が少ないと思っていましたが、標柱5番の頭上の枝でキボシアシナガバチの古巣を見つけました。縁には食いちぎられたようなギザギザの痕。巣の規模も小さめだったため、夏にアシナガバチ類の幼虫や蛹を好むヒメスズメバチに襲われたのかもしれません。

【2025年12月6日(土)】
- 昨日に続いて各所の池で全面結氷。キセキレイは氷上を行ったり来たり。ミソサザイ(写真)は近くのヨシの茂みから出入りを繰り返していました。一方、凍らなかった一夜堤の水辺ではカルガモの群れがゆったりと泳ぎ、オニグルミの枝ではカワセミが獲物を探して水面を見つめていました。日によっても、時間帯によっても状態が変化するこの時期の水辺は、見られる鳥の種類や行動が変化に富んでいて面白いなあ、と思います。
- 樹木の冬芽観察にぴったりの季節が到来♪ 八ツ橋から手を伸ばすと届くくらいの距離に生育しているリョウブの枝先を見ると…。早くもいくつか芽鱗(がりん)が外れかかって、薄緑色の新芽が見えていました。
- 今日も野鳥観察を目的とした多くの方でにぎわい「カシラダカがいました!」「好きな鳥が近くで見られてよかった〜」など素敵な出会いのご報告がありました。この時期、特に週末は駐車場が満車になります。環境負荷軽減のためにも、みなさま公共交通機関の利用にご協力をお願いいたします。

【2025年12月5日(金)】
- 今季最低気温を更新した今朝、高尾の池と八ツ橋の池が全面結氷しました。そこに現れたのはジョウビタキのオス。まるでアイスダンスのように、氷上で華麗なステップを披露してくれました♪
- 園路脇で数匹のコバネイナゴが日光浴をしていました。標高の高い場所にも生息する本種は比較的寒さに強く、さらにイネ科やマメ科など様々な葉を食べるため、植物が少なくなる今頃も見かけることがあります。ただ、成虫越冬はしないため、そこがツチイナゴとは異なります。
- 12月5日は「世界土壌デー」です。今年は“健全な都市のための健全な土壌”がテーマ。生物多様性の基盤として欠かせない存在であるのは当然として、近年、集中豪雨による水害が問題となる中で、雨水を浸透&貯留する役割をもつ土壌は都市においても重要です。「そういえば最近アスファルトしか踏んでいないなあ…」というみなさん! ぜひこの機会に土壌について考えるとともに、今まさに落ち葉でふかふかの公園の土に触れに来てくださいね〜!

【2025年12月4日(木)】
- 日に日に寒さが厳しさを増すこのごろ、草木の実がいっそう鮮やかになっています。巡視中に見かけたジャノヒゲは瑠璃色、ヤブランは漆黒、ヤブコウジは紅色、ヘクソカズラはトパーズ色、ノイバラは朱色に彩られていました。
- 「いったいどこで捕まえたの?」と聞きたくなるくらい、丸々としたイモムシのような虫をくわえて飛ぶモズに遭遇! ふれあい橋付近のハリエンジュの木の枝先に止まったところ(写真をクリック)をじっと観察すると…思ったとおり。作業開始から30秒足らずではやにえが完成しました。
- 今年度も、駐車場にある非常用井戸と耐震性貯水槽などの防災設備の点検を実施(写真)。県、北本市、消防署の立会いのもとでスタッフが設備を動かし、手順を確認しました。ご協力ありがとうございました。

【2025年12月3日(水)】
- 今日の写真は“くっつきむし”としてお馴染みの外来植物、コセンダングサの種子(写真)。正確には種子ではなく痩果(そうか)と呼ばれる果実です。この細長い中に、種子がひとつだけ入っています。さて、くっつく原理はというと、先端に出ている3本の角のような突起にご注目。突起部分にはさらに逆向きの丈夫な毛が生えていて、この部分が返しとなって衣服から外れにくくなっています。
- めだかのT字路近くのヤナギの梢に、ひらりとツグミが1羽舞い降りました。さらに2羽が加わると、そろって同じ方角を見つめてしばしシンクロ。昨シーズンは非常に少なかったツグミですが、この冬はたくさん見られて嬉しい限り♪ 名前の由来には諸説ありますが、日本では冬鳥のためさえずりを聞く機会がなく、物静かな鳥として「口をつぐむ」からきているともいわれます。でも、飛びながら「キュキュキュ!」飛び立つときに「クワッ」などと地鳴きはよく発するため、スタッフ的には割とおしゃべりな印象です。

【2025年12月2日(火)】
- 空全体が鈍色の雲に覆われていましたが、お昼前から青空が見えるようになりました。薄日が差してぬくもりが感じられるようになった頃、林縁ではムラサキシジミが翅をいっぱいに広げていました。
- 掃いても掃いてもたまってゆく落ち葉の対応に、連日追われているスタッフ。でもこれは、見通しが良くなり野鳥が探しやすくなってきた証でもあります。今日は公園全体で31種が観察できました。本格的な冬を前に、みんな頑張って食べもの探し。ハシブトガラスは細い枝先のムクノキの実を器用についばみ、ヤマガラは地面に落ちたエゴノキの実を次々に発見! 標柱16番の雑木林にいた混群の中のシジュウカラは、木の洞の中にシュポッと入っていったかと思うと、虫をくわえて出てきました(写真)。
- 毎年恒例、湿地のヨシ刈りが今日から始まりました。公園の湿地環境を維持するための大事な作業です。みなさまのご理解とご協力をお願いいたします。

過去の観察記録
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