今日の北本自然観察公園〜公園日記〜
【2024年3月19日(火)】
- 八ツ橋の池から湿地を見渡していると、草やぶの中で丸まっているタヌキがいました(写真:クリックで拡大)。どうやら寝ている様子。しばらく写真を撮っているとむくりと起き上がり、こちらをじっ...と見つめた後、奥へ行ってしまいました。
- ニホンアカガエル卵塊調査の4回目を実施しました。ボランティアのみなさまと探しましたが、新しい卵塊は見つからず現時点での累計は211個。新たな産卵やオタマジャクシの生育を考え、適度な水深になるよう掘り下げる作業も行いました。作業中、ミナミメダカの群れやアメンボ、メミズムシなどの昆虫も見られ、水辺もにぎやかになってきました。
- ★野鳥情報★ 標柱20番の近くでミソサザイが見られました。
【2024年3月17日(日)】
- 日中の気温が20℃を越え、歩いていると汗ばむほどの陽気。キタテハやテングチョウ、モンシロチョウなどが活発に飛んでいました。桜土手に差しかかった時、小さなチョウがチラチラと飛んで来ました。菜の花に止まったその正体はムラサキシジミ。実はめったに花にやって来ないチョウで、ミツバチとのツーショットという珍しい一枚が撮れました(写真)。
- かごをかぶせて保護していたニホンアカガエルの卵塊。ふ化して泳げるようになったオタマジャクシがかごの隙間から抜け出し、湿地の各所でみられるようになりました。自力で動けるようになるまで守ろうという段階までは、うまくいったようです。
- ★野鳥情報★ 標柱21番付近にジョウビタキのオスがいました。また、八ツ橋の池上空をハイタカが旋回していました。
【2024年3月16日(土)】
- 「生きものいきいき隊」で、標柱10番の梅林のセリバヒエンソウの抜き取り作業を実施(写真)。近年、園内で急速に増えている中国原産の外来植物です。地面にかがみこんでの作業は大変でしたが、目線が低くすることによる発見も! ヤエムグラの小さな花や、落ち葉に紛れていたツチイナゴ、カケスの羽などを見つけて観察しました。ご協力ありがとうございました。
- 北本市観光協会との共催事業「森林セラピーガイド養成」のための研修を行いました。ヒノキの球果の香りをかいだり、2羽のカワセミが鳴き交わす声に耳を傾けたり“五感で楽しむ春”をテーマにレクチャー。みなさん熱心にメモを取りながらも、ぽかぽか陽気に恵まれたおかげで、初めから終わりまで軽やかな足取りでの研修となりました♪
- ★野鳥情報★ かわせみ池近くでキクイタダキが見られました。
【2024年3月15日(金)】
- 暖かな光が降りそそぐ穏やかな一日でした。高尾の池の頭上に伸びる木々の芽が大きく膨らんでいます(写真)。足元には、色とりどりの春の花がどんどん増えています♪ 雑木林にシュンラン、ヒメカンスゲ、草はらにヤハズエンドウ、キュウリグサ、カキドオシなどなど…。標柱10番ではベニシジミを今シーズン初確認しました。
- 園内各所で時折キジに出会いますが、飛んでいる姿を見ることは滅多にありません。飛ぶよりも走る方が得意なようです。今日も巡視中「ケケーン!!」という声に振り返ると、やぶからやぶへと、園路を横切り駆け抜けていきました。
- ★野鳥情報★ めだかのT字路でベニマシコが鳴いていました。
【2024年3月14日(木)】
- 「いきがい大学 彩央会」のみなさまが、環境管理ボランティアで来園しました(写真)。林床の植物の生育環境を守るため、標柱15番近くの雑木林に広がったマダケの刈り取りを実施。作業中、コスミレや、ヒサカキの花に集まるミツバチを観察しました。ご協力ありがとうございました!
- ニュースレター「四季」春号が完成。早速、県内外の様々な施設・団体へお届けするために、ボランティアのみなさまと一緒に発送作業を行いました。今回の表紙を飾ったのはムラサキケマンの花とツマキチョウのイラスト。どちらも春の短い期間にだけ姿を見せる、スプリング・エフェメラル(春のはかない命)と呼ばれる生きものです。最後に、標本や写真をお見せしながら春のチョウのみどころを紹介しました。こちらもご協力ありがとうございました。
- ニホンアカガエルの卵塊調査3回目を実施しました。新しく見つかった卵塊は13個で、累計210個に。外来種のアライグマから守るためにかごをかぶせた卵塊は、無事に育っている様子でした。早いところでは元気に泳ぐオタマジャクシたちの姿も見られ、ボランティアのみなさまと一安心。引き続き大切に見守っていきましょう。
【2024年3月13日(水)】
- 今日も北口とその周辺の林にヒレンジャクとキレンジャク(写真)の10羽ほどの群れがいました。枝に止まったり、地面に下りたり。鈴のような「チリリ…」という鳴き声はか細く、風にかき消されてしまうことも。今日のような強風だと、見つけるのが少し難しい鳥です。よく並べられる両種ですが、名前の由来となった尾羽の先の色の他にもいくつか違いがあります。たとえ頭しか見えなくても大丈夫! 後ろになびく冠羽の先まで黒い模様があればヒレンジャク、なければキレンジャクです。
- 3月に入ってから「今年もそろそろかな?」と、気にして探していたルリイロスカシクロバ。正門近くの看板に止まっているのを見つけました。早春にだけ成虫が現れるガです。もともと埼玉県では記録のなかった種類で、公園内で確認されるようになったのはここ数年のこと。分布を拡大しているようです。
【2024年3月12日(火)】
- 潤いの雨。二階の窓の外、ハンノキの枝先からは雨だれがぽつりぽつりと滴っていました(写真)。明日からの晴天で芽吹きが一気に進むことでしょう。
- 園路脇の落ち葉の下からミツバが芽生えてきました。日本古来からある植物の中で、今でも野菜として利用されているものは数少なく、フキやこのミツバなどほんのわずかしかありません。生長すると草丈は50cm程になり、白い小さな花を咲かせます。キアゲハの幼虫が食べる食草にもなります。
- 草はらの奥の地面に、1cmほどのノウサギのフンがコロコロと転がっていました。姿はなかなか見られなくても、このようなフィールドサインが見つかると、確かに存在が感じられて嬉しいものです♪
【2024年3月10日(日)】
- ステップアップ写真講座「春の息吹と色調補正」を開催しました。木々の芽吹きが進み、次々に花が咲くこれからのシーズン。春色をきれいに写すコツを実践形式でレクチャーしました。ウグイスカグラやコスミレなどの植物たちを被写体に、光線の選び方や露出補正、ボケの調整を試しながら野外で撮影。暗くなりがちな竹林を魅力的に写すテクニックも紹介しました(写真)。
- 移りゆく季節に、野鳥たちの行動にも変化が現れています。標柱15番の頭上から「カタタタ…」と乾いた音が聞こえてきたので見上げると、コゲラが枯れ竹をつついていました。音色を確かめるかのように、場所を変えてはつついての繰り返し。キツツキの仲間は鳴き声だけでなく、こうした“ドラミング”でも異性にアピールします。草はらの奥の木に止まったのはヒヨドリの群れ。その数およそ60羽!! 北に向けて旅立つようです。
【2024年3月9日(土)】
- 野あそび教室「おひさまぽかぽか 草花あそび」を開催しました。まずは元気よく歩いて草はらへレッツゴー! ふかふかの緑の上にお腹をくっつけると「ナナホシテントウがいたよ!」「草のいいにおいがする〜」と、発見がいっぱい♪(写真)まわりの草花を摘みとって、ノビル相撲や草舟作り、竹のお皿に盛りつけて“お料理”もしました。緑色と茶色のはっぱをまぜまぜしたり、小さな花を散らしたり…みんなとっても美味しそうにできました!
- 標柱19番近くのニホンアカガエルの卵が孵化しておたまじゃくしになりました。ひとたび保護用のかごの外に泳ぎ出たら、そこはもう厳しい野生の世界。一匹でも多く生き抜いてくれることを願います。
- ★野鳥情報★ ヒレンジャクとキレンジャクの数羽の群れがいました。
【2024年3月8日(金)】
- 朝、粉砂糖をふりかけたような雪景色となった公園。日がのぼるとみるみるうちにとけて、午後にはすっかり春の装いへと変わりました。今日の写真は、寒さの中でも活発に歩き回っていたコガタルリハムシ。雪をバックにパチリ!
- 標柱20番のエドヒガンザクラが倒れて四年半が経とうとしています。倒木後もきのこや草花、昆虫など、様々な生きもののすみかになっています。その割れ目に小さな袋のようなものを発見。雪に反射した日の光に照らされ、3cmほどのオオトリノフンダマシの卵のうが輝いていました。
- ★野鳥情報★ 標柱15番の林にアカゲラが2羽いました。
【2024年3月7日(木)】
- ニホンアカガエルの卵塊調査の2回目を行いました。昨日の雪もあって「今日は少ないんじゃない?」と、ボランティアのみなさまと予想を立ててからのスタート。さて結果は…? 新たに見つかった卵塊は25個。前回の調査から昨日までにスタッフが確認した26個を合わせて、累計168個になりました! ご協力ありがとうございました。
- 標柱8番付近の水路にオニグルミの堅果(けんか)がゴロゴロと落ちていました(写真)。夏についていた緑色の果実の中身です。卵塊を探して湿地に足を踏み入れたことで見つかりました。本種は、食料として動物に運ばれるのはもちろん、水に浮かんで流れに乗って運ばれる「水散布」によっても分布を広げます。流れの先は荒川。こうして公園の外へと旅立ってゆくのですね。
【2024年3月6日(水)】
- 昨日の夜中から降り始めた雪。朝には5cmほど積もりました。湿地のシャーベット状になった水面には、カモたちが泳いだのであろう“道すじ”ができていました(写真)。
- 雪のあとの巡視は、しな垂れた木の枝やササの剪定、雪かきなどの作業をしながらなので一苦労。そんな中、道すがら癒しを与えてくれるのが野鳥たちです。林で鳴き交わすカケスやヤマガラの群れ、一夜堤ではカワセミがダイブ! そして、桜土手周辺でひときわ心高鳴る出会いが…! キレンジャク、ヒレンジャクがそれぞれ数羽いました。少し前から来園者の方からの情報はありましたが、スタッフもようやく見ることができました♪
【2024年3月5日(火)】
- ボランティアのみなさまとの園内管理作業で、園路にはみ出したアズマネザサを剪定。さらに、希少種のハダカホオズキと年々減少傾向にあるノジトラノオが生育しやすいように、草刈りや落ち葉かきをして日当たりをよくしました。作業の途中ではクビキリギスが跳ね出てくる場面も。1時間ほどの作業で刈った草は山盛りに!(写真) 今年は少しでも多くの花を咲かせてくれますように。ご協力ありがとうございました。
- 北口付近に落ちていたヤママユの繭。高い木の枝に付いたままのウスタビガの繭とは違い、葉にくるまれるように付くため、今日のように地面に落ちている場合が多いです。どちらの成虫も公園内ではめったに見られず、時々繭が見つかります。今年は両方の繭を確認することができました。形の違いにもぜひ注目してください。
- ★野鳥情報★ 標柱21番付近でルリビタキとキクイタダキが見られました。
【2024年3月3日(日)】
- 今日はひなまつり♪ 八ツ橋の池では、まるでお内裏様とお雛様のように、カイツブリが2羽仲良く水面にぷかりと浮かんでいました。
- クロヤマアリが活動を始めたようです! 草地の直径5ミリほどの巣穴から、引っきりなしに出たり入ったり…。働きアリは一つの巣で数千匹とも言われます。みんなあごに土の粒くわえて、せっせと運び出していました。
- 公園外、荒川河川敷の水田地帯で生きものを探す「あらかわ探検隊」を開催しました(写真)。まず始めに向かったのは横田薬師堂下湧水群。周辺の地形の特徴の話を織り交ぜつつ、北本市内で最も水量が豊富な湧水を見学。その後はトビが舞い飛ぶ青空のもと、あぜの脇に生えるスイバとギシギシの葉の違いの観察、ホトケノザの花笛にも挑戦しました。
【2024年3月2日(土)】
- 時折風が強く吹き、めだかのT字路ではエゴノキの枝先についた虫こぶの名残(写真)が揺れていました。枯れ残った実のようにも見えるこちらは、エゴノネコアシという名前の虫こぶ。アブラムシが造ったものです。夏は薄緑色でバナナの房のような形をしていましたが…今はすっかり黒く変わっていました。
- 芳香を漂わせていたウメの花が散りゆくなか、標柱15番では独特の香りが特徴のヒサカキが開花しました。咲いたのは雄花。クリーム色の小さな花です。少し遅れて開花する雌花は、クリーム色の花弁に紫色の斑があり、結構きれい。蕾もたくさんありました。
- ★野鳥情報★ 高尾の森に数羽のカケスがいました。
【2024年3月1日(金)】
- 今シーズン1回目のニホンアカガエルの卵塊調査を実施しました(写真)。昨晩の雨のおかげで産卵が進み、園内各所の湿地で産みたての卵塊が確認できました。今日の調査で見つかった卵塊は90個。事前にスタッフが確認していたものと合わせて累計117個となりました。館内で卵とふ化したばかりのおたまじゃくしを展示中。ご協力いただいたボランティアのみなさま、ありがとうございました!
- シジュウカラやウグイスの歌声が響く園内。今日はそれに混ざって「ツツピー、 ツツピー♪」と、ヤマガラののんびりとしたさえずりも聞こえてきました。標柱16番の奥では「ケーンケーン!」とキジのオスも鳴いていました。
- ★野鳥情報★ めだかのT字路の湿地でアリスイが見られました。
過去の観察記録
2024年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2023年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2022年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2021年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2020年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2019年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2018年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2017年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2016年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2015年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2014年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2013年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2012年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2011年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2010年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2009年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2008年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2007年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2006年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2005年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2004年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2003年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2002年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2001年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2000年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
1999年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月