北本自然観察公園日記 2024年3月
【2024年3月31日(日)】
- 気温は27℃まで上昇。昨日に続き、暑いくらいの陽気となりました。一気に羽化が進んだのか、園内の各所でツマキチョウがひらひらと舞い始めました。林縁ではトラフシジミやスジグロシロチョウ、ルリシジミも今シーズン初確認。その中でも、スタッフのいちおしはトラフシジミです(写真)。春に羽化する成虫は、夏のものと比べて褐色とクリーム色のしま模様がはっきりしています。
- 昨日、今日と高尾さくら公園で開催された「北本さくらまつり2024」に出展しました。さわれるキツネのはく製と、生きものの写真を並べたパネルを展示。「えっ、北本にキツネがいるんですか!?」「野生のサクラがあるんだ」など、北本の自然に興味を持っていただくきっかけになりました。
【2024年3月30日(土)】
- 春を通り越して初夏を思わせる暖かさでした。クサボケ、アケビ、ニョイスミレなどの花々が咲き進むなか、春休み中の子どもたちが、元気いっぱいの半袖姿で「春めぐりスタンプラリー」に参加してくれました(写真)。
- 八ツ橋を渡り終えるまでの間に、手すりの上で4種類ものハエトリグモの仲間に出会いました。ネコハエトリ、マミジロハエトリ、イナズマハエトリ、アオオビハエトリ…小さいながらも色や模様は個性豊かです。みんな、ジャンプして虫を捕まえたり、前脚をくるくる〜っと動かして糸を手繰り寄せるような動きをしたり(写真をクリック!)活発そのもの。試しに目の前にそ〜っと指を差し出すと、ピョンッと飛び乗ってきてくれました♪
- ★さくら情報★ 標柱4番付近のヤマザクラが開花しました。北口のオオシマザクラは五分咲き。センター前のソメイヨシノの並木のうちの一本は三分咲きになりました。
【2024年3月29日(金)】
- 午前中、雨風が強まる時間帯もありましたが寒さは感じませんでした。たっぷりと水をたたえた高尾の池に一羽のダイサギ。南口近くではキジのオスとメスに出会いました。草地をゆっくりと歩いては、時折ブルブルッと体をふるわせ、しずくをふるい落としていました(写真)。
- 雨といえばきのこ。成長とともに、また天気によっても姿形を大きく変えるものがいて、観察対象として興味が尽きません。標柱20〜21番間の切り株にびっしりと生えていたのはスエヒロタケ。傘を開く前と開いた後では、違う種類のようです。タマキクラゲは雨の日は膨らんでプルプル♪ では、晴れの日は…? 今週末は晴れ予報! ぜひ確かめに来てくださいね〜!
- ★野鳥情報★ 標柱5番にヤマガラの群れがいました。
【2024年3月28日(木)】
- 東京よりも一足早く、センター前のソメイヨシノが開花しました。薄桃色の花びらと黄色の雄しべは咲き始めならではの色の組み合わせで、曇り空にもよく映えます。木道沿いの足元をムラサキケマンが彩り、標柱20〜21番間には春の七草でおなじみのナズナがた〜くさん!!(写真)道端のありふれた花も、これだけ集まると圧巻です。
- 一方、桜土手や公園のまわりの畑では黄色い「菜の花」が真っ盛り。でも、じつは菜の花という名前の植物はありません。桜土手で咲いているのはセイヨウアブラナ、畑周辺で咲いているのはコマツナです。菜の花というのは、アブラナ科の栽培植物の総称なのです。
- ★野鳥情報★ ふれあい橋下流の湿地にタシギが3羽いました。標柱21番ではキクイタダキが見られました。
【2024年3月27日(水)】
- ボランティアのみなさまと、ニホンアカガエル卵塊調査の5回目を実施しました。2日間の雨の後ということで、期待しながら出発。新たに見つかった卵塊は22個、累計で233個となりました。すぐにかごをかぶせて保護しました。ご協力ありがとうございました!
- 標柱13番付近の水辺を歩いていると、足元からひらひらとイトトンボが飛びました。止まったところを見るとまだ色がうすく、翅もしっとりとしていて羽化したての様子(写真)。体の模様からアジアイトトンボだとわかりました。これから、シオヤトンボやシオカラトンボなど、トンボの仲間が羽化する季節。朝早くに探せば、その瞬間に出会えるかもしれません。
- ★野鳥情報★ ふれあい橋上空をツバメが2羽飛んでいました。今シーズン初確認です。
【2024年3月26日(火)】
- 湿地のヨシやフトイ、ガマがグングンと背を伸ばしています(写真)。八ツ橋の池の水面では日に日に緑が広がって来て、春らしい風景に近づいてきました。
- 園路の脇にポツンと一つだけ生えていたツチグリ。昨日からの雨で星形に見える外皮が開いたようです。かがんで横から見てみると、時おり大きな雨粒が当たり、フワっと胞子が噴き出て舞ってゆく光景が見られました。雨が上がって乾いてくると外皮は閉じてしまうので、早めの観察がおすすめです。
- ★さくら情報★ 北口付近のオオシマザクラが開花しました。十数輪ほど確認できました!
【2024年3月25日(月)】
- 雨の日は、濡れた樹皮の模様が際立ちます。特に目をひいたのは、縦じま模様に灰緑色の地衣類が映えるイヌシデ(写真)。そして、樹皮が剥がれ赤褐色と緑と茶褐色の配色がパッチワークのようなケヤキ。幹を伝い流れる雨水を見ていると、一本の木の中にも窪みや凸凹などによってできる水の道があることがわかります。
- 先日の冷たい雨とは違って、今日はあたたかな春の雨。草木にとってはまさに恵みの雨です。センター前のソメイヨシノはつぼみのピンク色をのぞかせ、標柱4番付近のヤマザクラも花芽がふくらんできました。花と葉が一緒に開くヤマザクラは、先端の細長い葉芽も育ってきているのが確認できました。
- ★野鳥情報★ 昨日に続き、八ツ橋の池にシマアジ。来園者の方から情報をいただきました。
【2024年3月24日(日)】
- お昼ごろ、来園者の方から情報をいただいて八ツ橋の池に駆けつけると…。ヨシの茂みの中から、見事な繁殖羽のシマアジ(写真)が現れました!! 同じカモの仲間でも、マガモやコガモが日本で越冬する「冬鳥」であるのに対し、本種は春と秋の渡りの時期に立ち寄るだけの「旅鳥」のため、出会う機会はごく限られます。公園では、秋に非繁殖羽の個体が見られるものの、春にオスが現れたのは2011年以来、正式な記録では今回が2回目です。たまたま居合わせたバードウォッチャーのみなさんは大感激! 草の上で休憩する様子をセンターの2階からも観察できました。
- 暖かくなってきて、各所でビロードツリアブの愛らしい姿を見る機会が増えてきました。花にやってきてはホバリングしながら吸蜜をしていました。
【2024年3月23日(土)】
- 今朝はつかのま雪とみぞれが降り、橋の欄干や落ち葉の上がうっすら白く染まりました。目を引いたのは、園路脇の木の洞にあったジャノヒゲの種子(写真)。みぞれの粒に埋もれ、青色がより引き立って見えました。一方、標柱5番と標柱10番ではルリビタキのオスが来園者の目を楽しませていました。
- 木々の芽吹きが次々と進んでいます。各所の林縁で、産毛に包まれたふかふかの葉のガマズミや、対をなして生えた葉が「わーい!」と両手を広げているかのようなマユミが見られました。
- ★野鳥情報★ 標柱5番にアカゲラがいました。また、センター前の林からアオゲラの鳴き声が聞こえました。
【2024年3月22日(金)】
- 青空に鳥たちの声が心地よく響いていました。「キリリ…コロロ…」と鳴きながら飛ぶカワラヒワ。湿地の木の梢で休みなくさえずるホオジロ(写真)。渡りを控えたシメは「チィー」と鳴き交わしながら群れをなしていました。
- 毎年のことながら、春の歩みの早さには驚かされます。一週間ほど前に盛りを迎えていたヒメカンスゲはもう終盤。代わりに頭上のアカシデとイヌシデの雄花がぐんと伸びて、枝先が赤と黄色に色づいてきました。ここ数日の強風で地面に落ちてしまった雄花も多いのですが、近くで見ると花というよりも何だかイモムシみたい…。遠くから見た方が花っぽいかもしれません! 標柱6番やふれあい橋の周辺が観察しやすいです。
- ★野鳥情報★ ヒレンジャクが見られました。
【2024年3月21日(木)】
- ボランティアのみなさまとの園内管理作業で、冬のぬかるみ対策としてめだかのT字路に敷設していた仮設木道の撤去を行いました。併せて、標柱5番付近の園路の土留め柵の一部を補修(写真)。作業場所の周辺に生えていた外来植物の抜き取りも行いました。ご協力ありがとうございました!
- 強い北風が吹きつけた一日。雑木林の木々がざわめき、高尾の池はさざ波を立てていました。こんな日は、昆虫たちは隠れてなかなか出てきません。センター周辺の草やぶをじっくり探すと、お休み中のアシブトハナアブやクサカゲロウの仲間に出会えました。
- ★野鳥情報★ 標柱15番にルリビタキのオスがいました。
【2024年3月20日(水)】
- 朝方は晴れ、昼前から小雨が混じり、夕方に冷たい風とともに黒雲が広がると大粒の雨が…。変わりやすいお天気の一日でした。今日は「春分」。花の種類がますます増えています。標柱5番近くでコブシ、標柱9〜10番間でキランソウ、センター前でオオジシバリとサギゴケが開花しました。
- 自然に親しむイベントデー「春さがしの日」の初日でした! シートを片手にスタンプラリーに参加する方、受付で双眼鏡を借りてウグイスを探しに出かける方など、みなさん思い思いに楽しんでいました♪ 写真はスタッフがご案内する「ミニ観察会」でのひとコマ。イベントデーは今週末も行います。また、北本総合公園で行われた「みどりとまつり」に出展し、センターの活動や今後のイベントをPRしました。
- ★さくら情報★ センター前のソメイヨシノの蕾のいくつかがピンク色になっていました! 開花まであと数日…?
【2024年3月19日(火)】
- 八ツ橋の池から湿地を見渡していると、草やぶの中で丸まっているタヌキがいました(写真:クリックで拡大)。どうやら寝ている様子。しばらく写真を撮っているとむくりと起き上がり、こちらをじっ...と見つめた後、奥へ行ってしまいました。
- ニホンアカガエル卵塊調査の4回目を実施しました。ボランティアのみなさまと探しましたが、新しい卵塊は見つからず現時点での累計は211個。新たな産卵やオタマジャクシの生育を考え、適度な水深になるよう掘り下げる作業も行いました。作業中、ミナミメダカの群れやアメンボ、メミズムシなどの昆虫も見られ、水辺もにぎやかになってきました。
- ★野鳥情報★ 標柱20番の近くでミソサザイが見られました。
【2024年3月17日(日)】
- 日中の気温が20℃を越え、歩いていると汗ばむほどの陽気。キタテハやテングチョウ、モンシロチョウなどが活発に飛んでいました。桜土手に差しかかった時、小さなチョウがチラチラと飛んで来ました。菜の花に止まったその正体はムラサキシジミ。実はめったに花にやって来ないチョウで、ミツバチとのツーショットという珍しい一枚が撮れました(写真)。
- かごをかぶせて保護していたニホンアカガエルの卵塊。ふ化して泳げるようになったオタマジャクシがかごの隙間から抜け出し、湿地の各所でみられるようになりました。自力で動けるようになるまで守ろうという段階までは、うまくいったようです。
- ★野鳥情報★ 標柱21番付近にジョウビタキのオスがいました。また、八ツ橋の池上空をハイタカが旋回していました。
【2024年3月16日(土)】
- 「生きものいきいき隊」で、標柱10番の梅林のセリバヒエンソウの抜き取り作業を実施(写真)。近年、園内で急速に増えている中国原産の外来植物です。地面にかがみこんでの作業は大変でしたが、目線が低くすることによる発見も! ヤエムグラの小さな花や、落ち葉に紛れていたツチイナゴ、カケスの羽などを見つけて観察しました。ご協力ありがとうございました。
- 北本市観光協会との共催事業「森林セラピーガイド養成」のための研修を行いました。ヒノキの球果の香りをかいだり、2羽のカワセミが鳴き交わす声に耳を傾けたり“五感で楽しむ春”をテーマにレクチャー。みなさん熱心にメモを取りながらも、ぽかぽか陽気に恵まれたおかげで、初めから終わりまで軽やかな足取りでの研修となりました♪
- ★野鳥情報★ かわせみ池近くでキクイタダキが見られました。
【2024年3月15日(金)】
- 暖かな光が降りそそぐ穏やかな一日でした。高尾の池の頭上に伸びる木々の芽が大きく膨らんでいます(写真)。足元には、色とりどりの春の花がどんどん増えています♪ 雑木林にシュンラン、ヒメカンスゲ、草はらにヤハズエンドウ、キュウリグサ、カキドオシなどなど…。標柱10番ではベニシジミを今シーズン初確認しました。
- 園内各所で時折キジに出会いますが、飛んでいる姿を見ることは滅多にありません。飛ぶよりも走る方が得意なようです。今日も巡視中「ケケーン!!」という声に振り返ると、やぶからやぶへと、園路を横切り駆け抜けていきました。
- ★野鳥情報★ めだかのT字路でベニマシコが鳴いていました。
【2024年3月14日(木)】
- 「いきがい大学 彩央会」のみなさまが、環境管理ボランティアで来園しました(写真)。林床の植物の生育環境を守るため、標柱15番近くの雑木林に広がったマダケの刈り取りを実施。作業中、コスミレや、ヒサカキの花に集まるミツバチを観察しました。ご協力ありがとうございました!
- ニュースレター「四季」春号が完成。早速、県内外の様々な施設・団体へお届けするために、ボランティアのみなさまと一緒に発送作業を行いました。今回の表紙を飾ったのはムラサキケマンの花とツマキチョウのイラスト。どちらも春の短い期間にだけ姿を見せる、スプリング・エフェメラル(春のはかない命)と呼ばれる生きものです。最後に、標本や写真をお見せしながら春のチョウのみどころを紹介しました。こちらもご協力ありがとうございました。
- ニホンアカガエルの卵塊調査3回目を実施しました。新しく見つかった卵塊は13個で、累計210個に。外来種のアライグマから守るためにかごをかぶせた卵塊は、無事に育っている様子でした。早いところでは元気に泳ぐオタマジャクシたちの姿も見られ、ボランティアのみなさまと一安心。引き続き大切に見守っていきましょう。
【2024年3月13日(水)】
- 今日も北口とその周辺の林にヒレンジャクとキレンジャク(写真)の10羽ほどの群れがいました。枝に止まったり、地面に下りたり。鈴のような「チリリ…」という鳴き声はか細く、風にかき消されてしまうことも。今日のような強風だと、見つけるのが少し難しい鳥です。よく並べられる両種ですが、名前の由来となった尾羽の先の色の他にもいくつか違いがあります。たとえ頭しか見えなくても大丈夫! 後ろになびく冠羽の先まで黒い模様があればヒレンジャク、なければキレンジャクです。
- 3月に入ってから「今年もそろそろかな?」と、気にして探していたルリイロスカシクロバ。正門近くの看板に止まっているのを見つけました。早春にだけ成虫が現れるガです。もともと埼玉県では記録のなかった種類で、公園内で確認されるようになったのはここ数年のこと。分布を拡大しているようです。
【2024年3月12日(火)】
- 潤いの雨。二階の窓の外、ハンノキの枝先からは雨だれがぽつりぽつりと滴っていました(写真)。明日からの晴天で芽吹きが一気に進むことでしょう。
- 園路脇の落ち葉の下からミツバが芽生えてきました。日本古来からある植物の中で、今でも野菜として利用されているものは数少なく、フキやこのミツバなどほんのわずかしかありません。生長すると草丈は50cm程になり、白い小さな花を咲かせます。キアゲハの幼虫が食べる食草にもなります。
- 草はらの奥の地面に、1cmほどのノウサギのフンがコロコロと転がっていました。姿はなかなか見られなくても、このようなフィールドサインが見つかると、確かに存在が感じられて嬉しいものです♪
【2024年3月10日(日)】
- ステップアップ写真講座「春の息吹と色調補正」を開催しました。木々の芽吹きが進み、次々に花が咲くこれからのシーズン。春色をきれいに写すコツを実践形式でレクチャーしました。ウグイスカグラやコスミレなどの植物たちを被写体に、光線の選び方や露出補正、ボケの調整を試しながら野外で撮影。暗くなりがちな竹林を魅力的に写すテクニックも紹介しました(写真)。
- 移りゆく季節に、野鳥たちの行動にも変化が現れています。標柱15番の頭上から「カタタタ…」と乾いた音が聞こえてきたので見上げると、コゲラが枯れ竹をつついていました。音色を確かめるかのように、場所を変えてはつついての繰り返し。キツツキの仲間は鳴き声だけでなく、こうした“ドラミング”でも異性にアピールします。草はらの奥の木に止まったのはヒヨドリの群れ。その数およそ60羽!! 北に向けて旅立つようです。
【2024年3月9日(土)】
- 野あそび教室「おひさまぽかぽか 草花あそび」を開催しました。まずは元気よく歩いて草はらへレッツゴー! ふかふかの緑の上にお腹をくっつけると「ナナホシテントウがいたよ!」「草のいいにおいがする〜」と、発見がいっぱい♪(写真)まわりの草花を摘みとって、ノビル相撲や草舟作り、竹のお皿に盛りつけて“お料理”もしました。緑色と茶色のはっぱをまぜまぜしたり、小さな花を散らしたり…みんなとっても美味しそうにできました!
- 標柱19番近くのニホンアカガエルの卵が孵化しておたまじゃくしになりました。ひとたび保護用のかごの外に泳ぎ出たら、そこはもう厳しい野生の世界。一匹でも多く生き抜いてくれることを願います。
- ★野鳥情報★ ヒレンジャクとキレンジャクの数羽の群れがいました。
【2024年3月8日(金)】
- 朝、粉砂糖をふりかけたような雪景色となった公園。日がのぼるとみるみるうちにとけて、午後にはすっかり春の装いへと変わりました。今日の写真は、寒さの中でも活発に歩き回っていたコガタルリハムシ。雪をバックにパチリ!
- 標柱20番のエドヒガンザクラが倒れて四年半が経とうとしています。倒木後もきのこや草花、昆虫など、様々な生きもののすみかになっています。その割れ目に小さな袋のようなものを発見。雪に反射した日の光に照らされ、3cmほどのオオトリノフンダマシの卵のうが輝いていました。
- ★野鳥情報★ 標柱15番の林にアカゲラが2羽いました。
【2024年3月7日(木)】
- ニホンアカガエルの卵塊調査の2回目を行いました。昨日の雪もあって「今日は少ないんじゃない?」と、ボランティアのみなさまと予想を立ててからのスタート。さて結果は…? 新たに見つかった卵塊は25個。前回の調査から昨日までにスタッフが確認した26個を合わせて、累計168個になりました! ご協力ありがとうございました。
- 標柱8番付近の水路にオニグルミの堅果(けんか)がゴロゴロと落ちていました(写真)。夏についていた緑色の果実の中身です。卵塊を探して湿地に足を踏み入れたことで見つかりました。本種は、食料として動物に運ばれるのはもちろん、水に浮かんで流れに乗って運ばれる「水散布」によっても分布を広げます。流れの先は荒川。こうして公園の外へと旅立ってゆくのですね。
【2024年3月6日(水)】
- 昨日の夜中から降り始めた雪。朝には5cmほど積もりました。湿地のシャーベット状になった水面には、カモたちが泳いだのであろう“道すじ”ができていました(写真)。
- 雪のあとの巡視は、しな垂れた木の枝やササの剪定、雪かきなどの作業をしながらなので一苦労。そんな中、道すがら癒しを与えてくれるのが野鳥たちです。林で鳴き交わすカケスやヤマガラの群れ、一夜堤ではカワセミがダイブ! そして、桜土手周辺でひときわ心高鳴る出会いが…! キレンジャク、ヒレンジャクがそれぞれ数羽いました。少し前から来園者の方からの情報はありましたが、スタッフもようやく見ることができました♪
【2024年3月5日(火)】
- ボランティアのみなさまとの園内管理作業で、園路にはみ出したアズマネザサを剪定。さらに、希少種のハダカホオズキと年々減少傾向にあるノジトラノオが生育しやすいように、草刈りや落ち葉かきをして日当たりをよくしました。作業の途中ではクビキリギスが跳ね出てくる場面も。1時間ほどの作業で刈った草は山盛りに!(写真) 今年は少しでも多くの花を咲かせてくれますように。ご協力ありがとうございました。
- 北口付近に落ちていたヤママユの繭。高い木の枝に付いたままのウスタビガの繭とは違い、葉にくるまれるように付くため、今日のように地面に落ちている場合が多いです。どちらの成虫も公園内ではめったに見られず、時々繭が見つかります。今年は両方の繭を確認することができました。形の違いにもぜひ注目してください。
- ★野鳥情報★ 標柱21番付近でルリビタキとキクイタダキが見られました。
【2024年3月3日(日)】
- 今日はひなまつり♪ 八ツ橋の池では、まるでお内裏様とお雛様のように、カイツブリが2羽仲良く水面にぷかりと浮かんでいました。
- クロヤマアリが活動を始めたようです! 草地の直径5ミリほどの巣穴から、引っきりなしに出たり入ったり…。働きアリは一つの巣で数千匹とも言われます。みんなあごに土の粒くわえて、せっせと運び出していました。
- 公園外、荒川河川敷の水田地帯で生きものを探す「あらかわ探検隊」を開催しました(写真)。まず始めに向かったのは横田薬師堂下湧水群。周辺の地形の特徴の話を織り交ぜつつ、北本市内で最も水量が豊富な湧水を見学。その後はトビが舞い飛ぶ青空のもと、あぜの脇に生えるスイバとギシギシの葉の違いの観察、ホトケノザの花笛にも挑戦しました。
【2024年3月2日(土)】
- 時折風が強く吹き、めだかのT字路ではエゴノキの枝先についた虫こぶの名残(写真)が揺れていました。枯れ残った実のようにも見えるこちらは、エゴノネコアシという名前の虫こぶ。アブラムシが造ったものです。夏は薄緑色でバナナの房のような形をしていましたが…今はすっかり黒く変わっていました。
- 芳香を漂わせていたウメの花が散りゆくなか、標柱15番では独特の香りが特徴のヒサカキが開花しました。咲いたのは雄花。クリーム色の小さな花です。少し遅れて開花する雌花は、クリーム色の花弁に紫色の斑があり、結構きれい。蕾もたくさんありました。
- ★野鳥情報★ 高尾の森に数羽のカケスがいました。
【2024年3月1日(金)】
- 今シーズン1回目のニホンアカガエルの卵塊調査を実施しました(写真)。昨晩の雨のおかげで産卵が進み、園内各所の湿地で産みたての卵塊が確認できました。今日の調査で見つかった卵塊は90個。事前にスタッフが確認していたものと合わせて累計117個となりました。館内で卵とふ化したばかりのおたまじゃくしを展示中。ご協力いただいたボランティアのみなさま、ありがとうございました!
- シジュウカラやウグイスの歌声が響く園内。今日はそれに混ざって「ツツピー、 ツツピー♪」と、ヤマガラののんびりとしたさえずりも聞こえてきました。標柱16番の奥では「ケーンケーン!」とキジのオスも鳴いていました。
- ★野鳥情報★ めだかのT字路の湿地でアリスイが見られました。
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