今日の北本自然観察公園〜公園日記〜
【2025年6月15日(日)】
- 野外の危険学習講座「ヘビやケムシへの対処法」を開催しました(写真)。まずは室内での講義。ドクガ科やイラガ科の幼虫などのポピュラーな毒ケムシに始まり、ツチハンミョウ、ヤマビル、そして毒ヘビに至るまで、それぞれの生態を踏まえた対処法を説明しました。参加者からは「ヘビは泳げるんですか?」「ポイズンリムーバーは効果がありますか?」など、実際の活動を想定した質問が積極的に寄せられました。野外実習では、こうした生きものが好む環境を実際に歩きながら確認。次回「ハチへの対処法」は8/17(日)に行います。
- 午後から急激に気温が上がり、梅雨明けかと思うような強烈な日差しにさらされました。そんな、あっつ〜い八ツ橋の池のヨシの葉で見つけたのはジュウサンホシテントウ(写真をクリック)。真ん丸な形が多いテントウムシの仲間にあって、やや細長い体型が特徴。湿地環境を好みます。今日は5匹いました。ちなみに昨日ご紹介したウスタビガの幼虫はというと…昼過ぎには若草色のきれいな繭ができていました!
- ★野鳥情報★ 高尾の池のカイツブリの親子は、ヒナがだいぶ大きくなっていました!
【2025年6月14日(土)】
- センター前のムクノキの葉裏に、黄緑色の塊がありました。虫こぶか何かかな? と思いましたが、その正体はなんと、希少なウスタビガの幼虫でした。しかも繭を作っている最中!(写真)葉柄や枝は糸でしっかりと固定され、その下で体をくねらせながら袋状の部分の作業に取り掛かっていました。幼虫は様々な広葉樹の葉を食べ、木の高い場所で過ごします。この幼虫は目線より下の位置で繭作りをしており、間近で観察をするチャンスです。晩秋の羽化まで見守りましょう。
- 雨が降り出す前の午前中、行く先々で甲虫たちと出会いました。標柱5番でシロオビゴマフカミキリや、ガマズミの葉に止まるシラホシカミキリ。南口付近ではムツボシタマムシが見られました。さらに、標柱9〜10番の杭の上には、今シーズン初確認のヤマトタマムシ。夏を感じる面々が続々と登場です。
【2025年6月13日(金)】
- きのこ&変形菌が元気! 標柱20番ではハナオチバタケが傘を広げ、標柱21番近くの朽木からはマメホコリが生えていました。また、ここ数年、毎シーズン見られる標柱17番のおなじみの場所にはイヌセンボンタケがにょきり。その近くには、今日のような蒸し暑い日にぴったり!? アイスキャンデーのようなシロウツボホコリがびっしりと生えていました(写真)。
- 株式会社清水建設のみなさんが、先月と参加者を入れ替えて研修のため来園。里山整備活動として、八ツ橋近くの園路沿いのセイタカアワダチソウやオオブタクサなどの外来植物の抜き取りをしました。初めは迷いながら。でも、みなさんすぐに在来種との見分けをマスターし、あっという間に予定範囲が完了。身近な自然環境に対する関心が高まったようです。ぜひ、今後の自然との共生を目指したまちづくりに生かしてくださいね。
- ★第2回ホタル調査★ 公園全体で6匹確認。観察シーズンはまだ先です。
【2025年6月12日(木)】
- 昨日の巡視で耳に届くのは雨音ばかりでしたが、今日はヨシ原からはキンヒバリ、草地からはエゾスズやマダラスズなど小さな虫たちの合唱が聞こえてきました♪
- ボランティアのみなさまとの園内管理作業で、標柱3〜6番間の園路のメンテナンスをしました。ヘイケボタルの観察シーズンに向けて足元の安全を図るため、木の根のまわりや、水がたまりやすいくぼみに砂を入れ、周辺のササなどを刈りました。ご協力ありがとうございました(写真)。
- 来園者の方に呼ばれて向かった先にいたのは、黄色い模様が特徴のバイバラシロシャチホコの幼虫でした(写真をクリック)。本種とおぼしき成虫はこれまでに何度か見かけていましたが、県内には姿がそっくりなシロシャチホコというガが生息するために「この成虫はどっちだろう…?」と、ずっとモヤモヤしていました。一方、幼虫は体色が大きく異なることから見分けは容易。これまでの謎が解けてすっきりしたスタッフでした。
【2025年6月11日(水)】
- 時折強く雨が降る中での巡視(写真)。標柱15番から16番へと向かう途中、ふと見上げた先に、5cm程に生長したアケビの実がついていました。数えると全部で4つ。ところが、あれ、小葉が3枚しかない。ということは、これはミツバアケビではありませんか! 公園内では小葉が5枚のアケビの方が圧倒的に多く、ミツバアケビは少数派。しかも結実しているなんて。秋に熟すまでそっと見守りたいです。
- そろそろかな…と噂話をしていたところ、標柱5番付近で今年もシャクジョウソウが見つかりました。ひっそりとうつむくようにして1株。ここから花が徐々に頭をもたげ、さらには真上を向くように変化していくさまが見所です。
- ★野鳥情報★ 標柱5番の林の奥からホトトギスの声が聞こえました。
【2025年6月10日(火)】
- 関東甲信越の梅雨入り。各所でムラサキシキブの花が見ごろを迎え、雨で濡れて色濃くなった林沿いに彩りを添えていました。小さな花の観察は、あずまやの近くがおすすめです(写真)。
- 巡視中、めだかのT字路で10羽以上のスズメの群れと出会いました。よく見ると、まだあどけない顔の幼鳥の姿も。ひとけの少ない園路の上であちこち歩き回り、食べもの探しをしていました。
【2025年6月8日(日)】
- 「クワの実ジャムを作ろう」を5年ぶりに開催しました!(写真)まずは、公園のクワの木で実の摘み取り。黒と赤、色の違う実を食べ比べたあと、特においしそうなものを厳選しました。鍋でコトコト煮詰めて、仕上げにレモン汁を入れたら…鮮やかな赤紫色のジャムの完成です♪ パンやクラッカーにつけて一口食べると「おいしい〜!」という大歓声! 自然の恵みを感じました。
- (株)SUBARUのみなさまと一緒にヨシ刈り作業を行った標柱19番の湿地で、ミズアオイの株を見つけました。今年はなかなか出ないねえ、と心配していたので嬉しい発見。花が咲くのが楽しみです。
- 標柱16番のミズキの葉裏に、羽化したばかりのヨツボシアカマダラクサカゲロウが止まっていました。ちなみに、もし触角の間に黒斑があれば、イツホシアカマダラクサカゲロウという別種です。どちらも顔面には赤い斑があります。
【2025年6月7日(土)】
- 自然に親しむイベントデー「クワとカイコの日」の初日でした。今回の展示は一味違う! 農家で実際に使われていた養蚕や製糸にまつわる道具や、明治時代の掛け軸「蚕体解剖図」などの資料から、クワとカイコという生きものについて学ぶだけでなく、埼玉県の養蚕&絹文化にもふれることができます。繊維の種類ごとの違いにも着目(写真)。…でも、やっぱり一番人気は「おかいこさま飼育展示」。繭作りの様子を、大人も子どももかじりついて観察していました。イベントデーは明日までですが、一部の展示は6/22(日)まで継続します。
- 高尾の池にカイツブリの親子がいました♪ 数日前から来園者の方から情報をいただいていましたが、ようやくスタッフも確認できました。
【2025年6月6日(金)】
- 上尾市立大谷小学校2年生のみなさんが校外学習で来園しました(写真)。よく晴れた今日は、生きものたちの姿がたくさん! ノイバラやエノキの葉に隠れるナナフシモドキ、めだかのT字路ではオオヨシキリや、ショウリョウバッタの幼虫に出会えました。館内では、動物のはく製を前にスタッフが解説。「公園にタヌキがいるんだ!」「モグラ初めて見た!」と、各々観察を楽しんでいました。
- 夏の深まりを感じさせる昆虫たちとの出会いが増えてきました。標柱19番付近の湿地にいたのは、オオシオカラトンボやコシアキトンボ。標柱16番の草はらでは、リョウブの葉にシラホシカミキリが複数やってきていて、すぐそばではミズイロオナガシジミも見られました。
- ★第1回ホタル調査★ 公園全体で0匹でした。まだ少し早いようです。
【2025年6月5日(木)】
- 今年度も株式会社加藤建設のみなさんが、研修のために来園しました。会社の敷地にビオトープがあり、生きものへの関心が高いみなさん。めだかのT字路のヨシ刈り作業を通して、公園の湿地の管理方法やそこにくらす希少生物について学びました(写真)。作業中、ミナミメダカやシュレーゲルアオガエル、エサキアメンボやアオヤンマなどを観察。作業後は水面が現れ、オオアブノメやヘラオモダカ、ミクリの生育地が整いました。暑い中の作業、ありがとうございました!
- 標柱5〜6番を巡視中、来園者の方が園路の真ん中で何かをじっと観察していました。視線の先には宙に浮くオオミノガのみのむし!? 一体どこからぶら下がっているのかと頭上を見ると、およそ4mほどの高さの枝から糸で降りて来ていました。
【2025年6月4日(水)】
- 目まぐるしく変わってゆく雲の形が面白くて、今日は空を見上げる回数が多かったような気がします。帯のように広がる雲、灰色のもこもことした雲。昼過ぎには鰯雲が空一面を覆いました(写真)。
- さいたま市のみなさんを対象に「保育士・幼稚園教諭のための自然体験講座」を開催しました。講義のあとは野外実習へ。足元を跳ねるニホンアカガエルの幼体を夢中で追いかけて捕まえたあとは、クワの実を摘んで染めもの体験! 季節ごとの自然に親しむ楽しさを感じていただきました。
- 標柱17番の倒木にタマヌキケンヒメバチがいました。メスは長い産卵管が特徴で、木の中にいるカミキリムシの幼虫に卵を産んで寄生すると考えられています。今日、3〜4匹集まっていたのはみんなオス。こうして少し遅れて羽化するメスを待ち構えて交尾するものと思われます。
【2025年6月3日(火)】
- 朝からしとしとと雨が降り続きました。標柱19〜20番ではドクダミの花が見ごろ。花弁のように見える白い総苞(そうほう)が、薄暗い林沿いで映えて見えました(写真)。あちらこちらの木の幹にはミスジマイマイやニッポンマイマイの姿。雨で活発になったのか、林を離れて木道の上を歩く大きなヒダリマキマイマイにも出会えました。
- 標柱16番の奥の草地でじっと止まっていたアゲハ。春に見られた成虫よりも一回り大きい「夏型」と呼ばれる個体でした。他のアゲハの仲間も同様に、夏型は春型よりも大きくなります。
【2025年6月1日(日)】
- 6月の初日はどんより曇り空でスタート…かと思いきや、お昼前には夏らしい青空が広がりました(写真)。池の周りをシオカラトンボやクロスジギンヤンマ、今シーズン初確認となるコシアキトンボが飛んでいました。
- 北里の森沿いではウグイスカグラ、標柱13番の高いところではニワトコの赤い実が彩りを添えていました。そして、八ツ橋ではミズキの実も淡い紫へと色づき始め。カラフルに熟す頃には、鳥たちの良いお食事処になることでしょう♪
過去の観察記録
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